生命保険料控除の書き方を図解!年末調整で「損をしない」書類の記入例と控除額の計算手順


毎年、会社から配られる「給与所得者の保険料控除申告書」。記入欄が細かく、計算式も複雑に見えるため、「なんだか難しそう……」と苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。

しかし、この書類を正しく書くだけで、数千円から数万円の税金が戻ってくる可能性があります。逆に、書き方を間違えたり記入漏れがあったりすると、本来受けられるはずの節税メリットを逃してしまいます。

本記事では、生命保険料控除の書き方をステップごとに図解し、迷いやすい計算手順や記入のポイントをわかりやすく解説します。


ステップ1:準備するもの「生命保険料控除証明書」

まず手元に用意すべきなのは、保険会社から10月〜11月頃に届く**「生命保険料控除証明書」**です。

ハガキや封書で届くこの書類には、以下の重要な情報が記載されています。

  • 保険の種類(一般、介護医療、個人年金のどれか)

  • 新旧の区分(新制度か旧制度か)

  • 証明額(その年の12月末までに支払う予定の金額)

記入の際は、必ず**「証明額(申告額)」**の方を確認してください。9月時点の「既払額」で書いてしまうと、控除額が少なくなってしまいます。


ステップ2:書類(申告書)の各項目を埋める

申告書の「生命保険料控除」の欄は、大きく3つのブロックに分かれています。証明書の内容をそのまま転記していきましょう。

① 保険会社名・保険の種類・期間

証明書に記載されている通りに記入します。保険の種類は「終身」「医療」「個人年金」など、証明書の表示に従います。

② 「新・旧」の区分にチェック

ここが計算の運命を分けるポイントです。

  • 新制度:2012年(平成24年)1月1日以降の契約

  • 旧制度:2011年(平成23年)12月31日以前の契約

    証明書に必ず「新」か「旧」かが明記されていますので、間違えないようにチェックを入れます。

③ 本年中に支払った保険料の金額

「申告額」の欄にある金額を記入します。複数の保険がある場合は、それぞれの行に記入していきます。


ステップ3:控除額の計算手順(所得税編)

記入が終わったら、各枠(一般・介護医療・個人年金)ごとに合計額を出し、書類の裏面や下部にある「計算式」に当てはめて控除額を算出します。

新制度の計算ルール(所得税)

支払った保険料の合計額に応じて、以下の式で計算します。

支払保険料の合計額控除額の計算式
20,000円以下全額
20,000円超〜40,000円以下合計額 × 1/2 + 10,000円
40,000円超〜80,000円以下合計額 × 1/4 + 20,000円
80,000円超一律 40,000円

注意:

1つの枠で8万円を超えて支払っていても、控除されるのは最大4万円までです。


ステップ4:住民税の計算は会社にお任せでOK

年末調整の書類に記入するのは「所得税」に関する控除額がメインです。住民税の控除額については、会社が自治体に情報を送った後、自治体側で自動的に計算されます。

私たちがやるべきことは、**「年末調整の書類に正しく支払額を記入すること」**だけで、住民税の節税も自動的に適用される仕組みになっています。


損をしないための「記入のコツ」と注意点

1. 旧制度の保険を持っている場合

旧制度は1枠あたりの最大控除額が5万円です(新制度は4万円)。もし新旧両方の保険がある場合は、以下のルールを覚えておきましょう。

  • 旧制度だけで10万円以上払っているなら、旧制度のみで申告(5万円控除)するのがお得。

  • 新旧合わせる場合は、合計で最大4万円まで。

2. 「配偶者」が契約者の保険

妻が契約者の保険でも、夫が保険料を支払っている(夫の口座から引き落とされている)実態があれば、夫の書類で申告できます。共働き世帯では、年収が高い方の控除枠が余っていないか確認しましょう。

3. 証明書を紛失した場合

もし証明書を失くしてしまっても、保険会社のマイページから再発行の依頼や、電子データのダウンロードが可能です。最近では電子データをそのまま会社に提出できる「電子化」も進んでいます。


まとめ:正確な記入が確実な節税への第一歩

生命保険料控除の書き方は、一度コツを掴んでしまえばそれほど難しくありません。

  1. 証明書を「一般」「介護医療」「個人年金」に分ける

  2. 「新・旧」を正しく選んで金額を書き写す

  3. 計算式に当てはめて合計を出す

この3ステップを丁寧に行うだけで、家計に優しい還付金を受け取ることができます。書類の提出期限に遅れないよう、証明書が届いたら早めに準備を始めましょう。



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