指の関節を鳴らすと太くなる?本当のところを解説
「指の関節をポキポキ鳴らすと、将来指が太くなる」という話を聞いたことがあるかもしれません。これは多くの人が抱く疑問ですが、結論から言うと、指の関節を鳴らしても太くなる医学的な根拠はありません。
しかし、指の関節からなぜ音が鳴るのか、そして鳴らすこと自体にリスクはないのか、その体のメカニズムや医学的な見解を詳しく見ていきましょう。
指の関節が鳴る理由
関節を鳴らすと聞こえる「ポキッ」という音は、骨と骨がこすれている音ではありません。これは、関節の音の正体です。
関節は、骨と骨がぶつからないように関節包という袋に包まれており、中には関節液という液体が入っています。この関節液の中には、窒素ガスなどの気泡が含まれています。指を引っ張ったり曲げたりして関節包が引き伸ばされると、内部の圧力が下がり、気泡が破裂して音が発生します。
この現象は、スポーツ医学でも研究されており、関節を鳴らすこと自体が、骨格や関節の構造に直接的なダメージを与えるものではないとされています。
指の健康への影響
指の関節を鳴らすことと、指が太くなることの間には関連性がないという見解が一般的です。ただし、過度な鳴らし方には注意が必要です。
関節炎との関連性:過去の研究で、関節を鳴らす習慣と関節炎の発生率に直接的な関連性はないとされています。しかし、無理に力を加えて鳴らし続けると、関節周辺の組織を傷つけるリスクはゼロではありません。
指の運動:関節を鳴らすことが習慣化している人は、指を過度に伸ばす指の運動をしていることになります。この不自然な動きが、関節包や靭帯に少しずつ負担をかける可能性はあります。
結論:気にしすぎないことが大切
指の関節を鳴らす習慣があっても、それだけで指が太くなったり、指の健康に重大な悪影響を及ぼしたりする心配はほとんどありません。
しかし、無理やり力を加えて鳴らすことや、鳴らしたときに痛みを感じる場合は、関節に負担をかけているサインかもしれません。そのような場合は、習慣を見直すか、一度専門医に相談することをお勧めします。