人工授精がツラい… 孤独な戦いを乗り越えるための3つの心のケア
「今回こそは…」
人工授精(AIH)に臨むたびに、期待と不安が交互に押し寄せてくる。
「もしかしたらダメかもしれない…」
そんなふうに、自分でも気づかないうちに、心に重いプレッシャーを抱えていませんか?
人工授精は、体への負担は比較的少ないとされていますが、心理的なストレスは想像以上に大きいものです。周りに同じ悩みを打ち明けられる人が少なく、一人で孤独な戦いを続けていると感じてしまう方も少なくありません。
今回は、そんなあなたが抱える心理的ストレスを少しでも和らげ、心穏やかに治療を続けられるようになるための3つの心のケア方法をご紹介します。
1. 「期待しすぎない」ことで心の負担を減らす
人工授精は、決して100%成功するものではありません。それを頭では分かっていても、「今回こそは!」と期待してしまうのが人間です。そして、結果が出なかったときの落胆は、想像以上に大きなものになります。
「ダメでも次がある」という気持ちを持つ
最初から「今回は練習だ」「ダメでも次はどうしようか」と、少しだけ期待値を下げることで、結果が出なかった時の心のダメージを軽減できます。
「期待しない」のではなく、「期待しすぎない」という意識を持つことが大切です。
自分を責めない
治療がうまくいかない原因を、自分自身に求めてしまうことがあります。
しかし、それはあなたのせいではありません。結果は、自分ではコントロールできないものだと割り切り、必要以上に自分を責めないようにしましょう。
2. 情報を「遮断する」勇気を持つ
SNSやインターネット上には、多くの情報が溢れています。
「人工授精1回目で成功しました!」というポジティブな情報もあれば、「何回やってもうまくいかない…」というネガティブな情報もあります。
SNSから離れてみる
妊娠報告や、子育ての投稿を見るのがつらくなったら、少しの間、SNSから離れてみましょう。
誰かと比べる必要はありません。自分のペースで、治療と向き合う時間を取り戻しましょう。
信頼できる情報源に絞る
ネットで調べすぎると、根拠のない情報に振り回され、余計な不安を抱えてしまうことがあります。
治療に関する情報は、必ず主治医や看護師、カウンセラーなど、専門家から得るようにしましょう。
3. 誰かに「話す」ことで孤独から抜け出す
「一人で頑張っている…」という孤独感は、心理的ストレスを増幅させます。その感情を心の中に閉じ込めず、誰かに話すことで、気持ちは少しずつ軽くなっていきます。
パートナーと正直に気持ちを共有する
「つらい」「しんどい」といったネガティブな気持ちも、パートナーに正直に話してみましょう。
「一人で抱え込まずに、一緒に乗り越えよう」という気持ちになれます。
夫婦で話し合う時間を持つことで、二人の絆も深まります。
専門のカウンセリングを利用する
友人や家族には話しにくいと感じる場合は、不妊治療専門のカウンセリングを利用するのも一つの方法です。
専門家は、あなたの感情を否定することなく、寄り添って話を聞いてくれます。
まとめ:あなたの心と体を大切に
人工授精は、未来の家族のために、あなたが頑張って乗り越えようとしている「大切なステップ」です。
結果がどうであれ、あなたがこの治療に臨んでいること、そして頑張っていることは、とても素晴らしいことです。
どうか、自分を責めず、ご自身の心と体を一番に大切にしてあげてください。
一人で抱え込まず、時には誰かに頼り、ストレスを少しずつ手放していくことで、きっとこの「孤独な戦い」を乗り越えられるはずです。