人工授精で使う注射の種類と痛み|知っておきたい基礎知識
人工授精(AIH・AID)では、妊娠の可能性を高めるために排卵誘発や黄体ホルモン補充の注射を使用することがあります。
「注射って痛いの?」「種類によって痛みは違うの?」と不安に感じる方も多いでしょう。
この記事では、人工授精で使う主な注射の種類・目的・痛みの感じ方について解説します。
人工授精で使う注射の種類
1. 排卵誘発注射
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目的:排卵日を正確にコントロールし、妊娠のチャンスを最大化
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代表的な薬剤
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hCG注射(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)
→ 排卵のタイミングを正確に合わせる -
FSH注射(卵胞刺激ホルモン)
→ 卵胞の成熟を促す
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2. 黄体ホルモン補充注射
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目的:受精卵が着床しやすい環境を整える
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代表的な薬剤
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プロゲステロン注射
→ 子宮内膜の状態を整える
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3. GnRHアナログ注射(必要な場合)
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目的:自然排卵を抑え、治療周期をコントロール
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使用頻度は少なめ
注射の痛みについて
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痛みの程度は個人差が大きい
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「チクっとする程度」「少し筋肉痛のような違和感」と感じる人が多い
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注射の種類や部位(筋肉注射・皮下注射)によっても変わる
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筋肉注射の場合
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お尻や太ももに注射
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少し刺すときに痛みを感じるが、数秒で終わる
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皮下注射の場合
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お腹や腕に注射
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筋肉注射より痛みは少なめ
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痛みを和らげる方法
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注射前に深呼吸して緊張をほぐす
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注射部位を軽く揉む・温める
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注射のスピードを医師に調整してもらう
注射の副作用や注意点
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注射部位の赤み・腫れ・軽い痛みはよくある
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長期的な副作用は少ないが、まれにアレルギー反応や腹痛が起こる場合がある
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医師の指示に従い、自己判断で中止しないこと
まとめ
人工授精で使う注射は、排卵誘発・黄体補充・治療周期管理が主な目的です。
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痛みはほとんどが「チクッとする程度」で、個人差あり
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筋肉注射はやや痛みが強め、皮下注射は軽め
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副作用は軽度が多く、医師の指示で安全に使用可能
注射の目的や痛みの程度を事前に理解しておくと、心理的な不安を減らし、治療に安心して臨むことができます。