人工授精の痛みは不安…医師が教える3つの対策

「人工授精って痛いですか？」「痛みが心配で、治療に踏み切れません…」

人工授精を検討している方にとって、処置中の「痛み」は大きな不安要素の一つではないでしょうか。特に、初めての人工授精を控えている方は、事前にどのような痛みがあるのか、そしてどうすれば痛みを和らげられるのか、知りたいはずです。

そこで今回は、人工授精の痛みについて、よくある質問を医師に直接聞いてみました。

質問1：人工授精の痛みは、どれくらいですか？

「痛みの感じ方には個人差がありますが、ほとんどの方は**『チクッとする程度』で、『生理痛よりも軽い』**と表現されます。中には、痛みを感じない方も多くいらっしゃいます。

処置にかかる時間も数分程度と短いため、我慢できないほどの強い痛みが続くことはほとんどありません。

痛みを感じる主な原因は、精液を子宮内に入れるための細い管（カテーテル）を、子宮の入り口（子宮頸管）に通す際の刺激です。」

「痛みを感じやすい方には、処置前にいくつかの対策を講じることができます。

1. 事前に痛みに配慮してもらう

過去に子宮がん検診などで痛みを感じた経験がある場合は、事前に医師に伝えてください。子宮の向きや状態を考慮して、より細く柔らかいカテーテルを使用するなど、痛みに配慮した処置を行います。

2. リラックスする

緊張すると体に力が入ってしまい、子宮頸管が硬くなり、カテーテルが通りにくくなることがあります。深呼吸をして、できるだけリラックスした状態で臨んでください。痛みを感じた時は、遠慮なく伝えてもらって大丈夫です。

3. 排尿を済ませておく

処置前にしっかり排尿を済ませておくことも大切です。膀胱に尿が残っていると、子宮が圧迫されて痛みを感じやすくなることがあります。」

「処置後、数時間から半日ほど、軽い生理痛のような鈍痛や、下腹部の違和感を感じることがあります。これは、子宮内に注入された精液を子宮が収縮させて外に出そうとする反応や、卵巣が刺激されたことによるものです。

ほとんどの場合、数時間で落ち着きますのでご安心ください。

ただし、我慢できないほどの激しい痛みや、大量の出血、発熱など、通常ではない症状が続く場合は、すぐにクリニックに連絡してください。」

人工授精は、痛みを伴う治療ではありませんが、不安を感じる気持ちは自然なことです。

最も大切なことは、医師や看護師にあなたの不安を正直に打ち明けることです。

信頼できるクリニックは、患者さんの心に寄り添い、不安を取り除いてくれます。一人で抱え込まず、安心して治療に臨んでくださいね。