【不安解消】人工授精は痛い?失敗した後の次のステップ(体外受精)と費用を解説
「人工授精って痛いの?」「もし失敗したら、次はどうすればいいんだろう?」
不妊治療を始めるにあたり、このような疑問や不安を感じている方は多いのではないでしょうか。今回は、人工授精の痛みや、もし妊娠に至らなかった場合の次の治療ステップについて、詳しく解説します。
人工授精は痛い?
人工授精の痛みは個人差がありますが、多くの場合は**「ほとんど痛みを感じない」または「生理痛のような軽い痛み」**と表現されます。
具体的には、以下のような理由で痛みを感じることがあります。
カテーテルの挿入: 精子を子宮に注入するために、細いチューブ(カテーテル)を子宮の入り口から挿入します。この際に、チクッとしたり、鈍い圧迫感を感じることがあります。
子宮の収縮: 精子が子宮内に入ると、子宮が収縮しようとすることで、生理痛のような下腹部の鈍痛を感じることがあります。
痛みの感じ方は、子宮の向きや子宮頸管の状態、そして何より精神的な緊張に大きく左右されます。リラックスして施術に臨むことが、痛みを和らげる上で非常に重要です。
施術自体は数分で終わることがほとんどで、痛みも一時的なものです。あまり心配しすぎず、担当の医師や看護師に不安を伝えて、リラックスした状態で臨みましょう。
人工授精が失敗した場合の次のステップ
人工授精で妊娠に至らなかった場合、多くの場合は次のステップとして**体外受精(IVF)**が検討されます。
なぜ、いきなり次のステップに進むのでしょうか?
人工授精の1回あたりの成功率は、5〜10%程度と言われています。多くのクリニックでは、人工授精を3〜6回程度行っても妊娠しない場合、それ以上続けても成功率が横ばいになることが多いため、より妊娠率の高い体外受精へのステップアップを勧められます。
これは、人工授精では解決できない根本的な問題(例えば、卵管の詰まりや受精障害など)がある可能性を考慮するためです。
体外受精(IVF)とは?
体外受精は、体外で卵子と精子を受精させる治療法です。
採卵: 排卵誘発剤を使い、卵巣から複数の卵子を採取します。
受精: 採取した卵子と精子を、培養液の入ったシャーレの中で受精させます。
胚移植: 受精して育った受精卵(胚)を、子宮に戻します。
これにより、人工授精では回避できなかった**「精子が卵子までたどり着けない」「受精しない」**といった問題をクリアすることができ、妊娠率を高めることができます。
体外受精の費用
体外受精は、人工授精に比べて費用が高額になります。
2022年4月から不妊治療に公的医療保険が適用されるようになりましたが、年齢や回数に制限があります。
保険適用の場合:
採卵・胚移植の1サイクルあたり、10万〜20万円程度が目安です。
適用条件は、女性の年齢(43歳未満)や治療回数に制限があります。
自費診療の場合:
1回の治療サイクルで50万円以上かかることも珍しくありません。
具体的な費用は、通院するクリニックや、卵子の数、治療内容(顕微授精、胚凍結など)によって大きく異なります。
体外受精以外の選択肢
もし人工授精がうまくいかなくても、体外受精だけが次の選択肢ではありません。
顕微授精(ICSI): 精子の運動率や数が極端に低い場合など、受精が難しい場合に、卵子の中に直接1つの精子を注入する方法です。
夫婦で話し合う時間を持つ: 治療の失敗は精神的な負担も大きいため、焦らず、一度治療を休んで夫婦で今後の治療方針や人生についてじっくり話し合う時間を持つことも大切です。
まとめ
人工授精は、不妊治療の第一歩として有効な手段です。痛みや不安を感じるかもしれませんが、決して一人で抱え込まず、医師やパートナーと協力して治療を進めていきましょう。
もし人工授精で結果が出なくても、それは「妊娠できない」という意味ではありません。担当医師とよく相談し、自分たちに合った次のステップを検討することが大切です。この記事が、皆さんの不安を少しでも和らげ、前向きな気持ちで治療に臨むためのヒントになれば幸いです。