確定申告はマイナンバーカードなしでもOK！スマホやPCで完結するやり方と必要書類を徹底解説
「確定申告をしなきゃいけないけれど、マイナンバーカードを持っていない……」と不安に感じていませんか？
カードを作るには時間がかかりますし、役所へ行く手間も重荷ですよね。しかし、安心してください。マイナンバーカードがなくても、確定申告を自宅からオンラインで行う方法や、郵送・窓口で提出する方法はしっかりと用意されています。
この記事では、マイナンバーカードを使わずにスムーズに確定申告を済ませるための具体的な手順や、準備すべき書類、さらには「ID・パスワード方式」という便利な裏技についても詳しく解説します。
確定申告でマイナンバーカードがない場合の3つの提出方法
マイナンバーカードを持っていない場合でも、以下の3つのいずれかの方法で申告が可能です。
ID・パスワード方式（e-Taxを利用）
書面を作成して郵送する
税務署の窓口へ直接持参する
それぞれの特徴と、あなたに合った選び方を見ていきましょう。
1. 「ID・パスワード方式」ならスマホやPCで完結
もっともおすすめなのが、税務署で発行してもらう「ID」と「パスワード」を使ってe-Tax（電子申告）を行う方法です。
これはマイナンバーカードが普及するまでの暫定的な措置として用意されているものですが、カードを読み取る手間がなく、非常にスピーディーに完了します。一度税務署へ足を運んでIDを発行してもらえば、その後の作業はすべて自宅で完結します。
2. 「印刷して郵送」はカード発行の手間がいらない
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」でデータを作成し、それを自宅のプリンターやコンビニのマルチコピー機で印刷して、税務署へ郵送する方法です。
特別な機器や設定が不要なため、パソコン操作に慣れていない方でも、書類さえ揃っていれば確実に行えます。
3. 「税務署に持参」して直接相談しながら提出
書類を書き上げ、お住まいの管轄税務署に直接持ち込む方法です。
窓口で不備がないかその場でチェックしてもらえる（※混雑時は受領のみの場合あり）ため、初めての申告でどうしても不安な方に向いています。
マイナンバーカードなしで必要な「本人確認書類」とは？
「マイナンバーカードがない＝マイナンバーを報告しなくていい」というわけではありません。確定申告書にはマイナンバー（個人番号）を記載する欄が必ずあります。
カードがない場合は、以下の**「番号確認」と「身元確認」の2種類の書類**を用意する必要があります。
番号確認書類（マイナンバーを知るための書類）
マイナンバー通知カード（氏名や住所に変更がないもの、または変更手続き済みのもの）
住民票の写し（マイナンバーの記載があるもの）
住民票記載事項証明書（マイナンバーの記載があるもの）
身元確認書類（本人であることを証明する書類）
運転免許証
公的医療保険の被保険者証（健康保険証）
パスポート
在留カード
身体障害者手帳
これらを組み合わせて提示（またはコピーを添付）することで、カードがなくても本人確認が完了します。
ID・パスワード方式の始め方と具体的なステップ
もし「税務署に行く時間が一度だけなら取れる」というのであれば、ID・パスワード方式が非常に便利です。
ステップ1：税務署で「ID・パスワード」を発行する
運転免許証などの本人確認書類を持って、お近くの税務署へ行きます。職員の方に「ID・パスワード方式の届出をしたい」と伝えれば、数分から数十分程度で「ID・パスワード方式の届出完了通知」が発行されます。
ステップ2：作成コーナーにログイン
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にアクセスし、申告方法の選択で「e-Taxで提出」→「ID・パスワード方式」を選びます。
ステップ3：数字を入力して送信
源泉徴収票や控除証明書の内容を画面の指示に従って入力します。最後に、税務署で発行されたIDとパスワードを入力して送信すれば、申告完了です。
郵送で提出する場合の注意点とメリット
「どうしても税務署に行く時間がない」という方は、郵送がベストな選択肢になります。
郵送時の必須チェックリスト
マイナンバーの記載漏れはないか
本人確認書類の写しを「本人確認書類控え台紙」に貼ったか
印鑑の押し忘れはないか（※現在は多くの書類で押印不要ですが、一部必要な場合があります）
返信用封筒を入れたか（控えに受領印が欲しい場合）
郵送先は「管轄の税務署」
住民票がある住所を管轄する税務署へ送ります。宛名は「〇〇税務署 御中」とし、封筒の表に「所得税確定申告書 在中」と朱書きしておくと親切です。
青色申告特別控除を受ける際の注意点
個人事業主やフリーランスの方で、最大65万円の「青色申告特別控除」を狙っている場合は注意が必要です。
マイナンバーカードがなく、e-Tax（電子申告）を利用せずに「書面（郵送・持参）」で提出する場合、控除額が最高55万円に下がってしまいます。
10万円の差は大きいため、高額な控除を受けたい方は、前述した「ID・パスワード方式」を利用してe-Taxで送信するようにしましょう。これならカードがなくても65万円控除の条件を満たすことが可能です。
よくある疑問Q&A
Q. 通知カードを紛失してしまった場合は？
マイナンバー通知カードを失くしてしまい、自分の番号がわからないときは、役所で**「マイナンバー入りの住民票」**を取得してください。これがもっとも確実で早い解決策です。
Q. スマホだけでカードなしの申告はできる？
はい、可能です。ID・パスワード方式を利用すれば、スマホのブラウザから「確定申告書等作成コーナー」にアクセスし、そのままデータを送信できます。専用のアプリ（マイナポータルアプリ等）も不要なため、機種を選ばずスムーズです。
Q. 家族の分を代わりに提出できる？
ご家族のマイナンバーと本人確認書類が揃っていれば、作成をサポートしたり代わりに提出したりすることは可能です。ただし、本人の承諾が必要であり、署名欄などは本人の名義で行う必要があります。
まとめ：自分に合った方法で早めの準備を
マイナンバーカードを持っていないからといって、確定申告を諦める必要は全くありません。
手間を最小限にしたいなら：一度税務署で「ID・パスワード」を発行し、自宅でスマホ送信。
外出を控えたいなら：住民票を取得して、書類を印刷して郵送。
直接聞きたいなら：必要書類を揃えて税務署の窓口へ。
還付金がある場合は、早く申告すればするほど入金も早くなります。期限ギリギリになると税務署も非常に混雑するため、余裕を持って準備を始めましょう。
まずは手元に「源泉徴収票」や「生命保険料の控除証明書」など、入力に必要な書類が揃っているか確認することからスタートしてみてくださいね。