火災保険の「水災補償」はいらない?ハザードマップの活用法と外した時の節約効果を解説
火災保険の見積もりを見て、「意外と高いな」と感じる項目の筆頭が**「水災補償」**です。火災保険という名前でありながら、実は保険料の大きな割合を占めているのが、この水害に対する備えなのです。
「うちは川から遠いし、水害なんて起きないのでは?」
「もし水災補償を外したら、どれくらい安くなるの?」
そんな疑問を持つ方に向けて、水災補償の必要性を判断する基準と、ハザードマップを駆使した賢い節約術を詳しく解説します。
1. 水災補償を外すと保険料はいくら安くなる?
火災保険の構成において、水災補償のウェイトは非常に大きいです。住んでいる地域や建物の構造にもよりますが、水災補償を「外す」という選択をするだけで、全体の保険料が約20%〜30%も安くなるケースがあります。
例えば、10年間の一括払いで20万円の保険料がかかるプランの場合、水災補償を外すと15万円前後まで下がる可能性があるということです。5万円の節約は家計にとって非常に大きいですよね。
しかし、安易に外して良いわけではありません。まずは「水災補償が何をカバーするのか」を正確に把握しましょう。
水災補償の対象となる損害
台風や集中豪雨による洪水(外水氾濫): 川が氾濫して家が浸水した。
土砂崩れ: 大雨で裏山が崩れ、家が押しつぶされた。
都市型水害(内水氾濫): 下水道の処理能力を超え、マンホールから水が溢れて浸水した。
2. 「いらない」と判断するための必須ツール:ハザードマップ
水災補償が必要かどうかを主観で決めるのは危険です。必ず客観的なデータである**「ハザードマップ」**を活用しましょう。
チェックすべき3つのポイント
浸水想定区域に入っていないか: 自治体が公開しているマップで、自分の家が色づけされたエリア(浸水リスクがある場所)に入っていないかを確認します。
想定される浸水の深さ: もし色が付いていても「0.5m未満」であれば、基礎が高い家なら床上浸水を免れる可能性があります。逆に「2m以上」などの場合は、命に関わるリスクがあるため補償は必須です。
土砂災害警戒区域: 川が遠くても、近くに崖や斜面がある場合は注意が必要です。土砂崩れも「水災」の枠組みで補償されるためです。
【判断の目安】
マンションの高層階(3階以上など)に住んでいる場合は、構造上、床上浸水のリスクがほぼゼロになるため、水災補償を外してコストダウンを図るのが一般的です。
3. 水災補償を外す際の「落とし穴」と注意点
保険料を安くすることばかりに目が向くと、万が一の際に後悔することになります。以下のリスクも考慮しておきましょう。
ゲリラ豪雨による「内水氾濫」のリスク
川から離れた住宅街でも、短時間に猛烈な雨が降ると排水が追いつかず、道路が冠水して玄関から水が入ってくることがあります。ハザードマップで「浸水想定」がない場所でも、周囲より低い土地(凹地)にある場合は注意が必要です。
支払い基準のハードル
火災保険の水災補償は、一般的に「床上浸水」または「地盤面から45cmを超える浸水」、あるいは「損害額が建物価格の30%以上」といった厳しい支払い基準が設けられています。床下浸水だけでは保険金が1円も出ない契約も多いため、あらかじめ「どのような状態でいくら出るのか」を確認しておくことが大切です。
4. 賢く節約!水災補償を最適化するステップ
納得感を持って保険料を抑えるために、次の手順で進めてみましょう。
国土交通省の「わがまちハザードマップ」を確認する: ネットで簡単に検索できます。
「建物」と「家財」で分ける: 1階が駐車場で2階が居住スペースの家なら、建物には水災補償を付け、家財(2階にあるもの)からは外すといった細かな調整ができる保険会社もあります。
複数社のプランを比較する: 保険会社によって水災補償の細かなルールや保険料率が異なります。特定の条件下で水災リスクが低いと判断されれば、他社よりも格安になる場合があります。
5. まとめ:リスクとコストのバランスを見極めよう
火災保険の水災補償は、**「ハザードマップでリスクが極めて低いと証明されている場合」**に限り、外すことで大きな節約効果を生むお宝ポイントになります。
しかし、近年の異常気象を考えると「これまで大丈夫だったから」という経験則は通用しません。データに基づき、自分の住まいが置かれている状況を冷静に分析することが、結果として最も高いコストパフォーマンスを生み出します。
まずはスマホでハザードマップを開き、自分の家の上に「色がついていないか」を確認することから始めてみてくださいね。
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