介護保険制度の基本と動向:安心を支える仕組みをわかりやすく解説


「介護保険」は、40歳から加入が義務付けられる、日本の高齢社会を支える非常に重要な公的保険制度です。もし自分や家族に介護が必要になったとき、少ない自己負担でさまざまなサービスが受けられるようになります。

制度の持続可能性を高めるための見直しが加速しており、特に「自己負担割合」や「デジタル化」において大きな変化が起きています。


1. 介護保険の仕組みと加入時期

介護保険は、住んでいる市区町村が運営しており、40歳になると自動的に加入します。

  • 第2号被保険者(40歳~64歳): 職場の健康保険や国民健康保険と一緒に「介護保険料」を納めます。特定の病気(末期がんや関節リウマチなど)が原因で介護が必要になった場合にサービスを受けられます。

  • 第1号被保険者(65歳以上): 年金から天引き、または納付書で保険料を納めます。原因を問わず、介護が必要と認定されればサービスを受けられます。


2. 知っておきたい3つの重要トピック

制度改定の議論が進み、2026年度(令和8年度)から本格的に動き出す変更点があります。

① 自己負担「2割」の対象者が拡大

現在、介護サービスの自己負担は原則「1割」ですが、一定以上の所得がある方は「2割」または「3割」となります。2025年末に発表された見直し案により、2026年度以降、2割負担の対象となる年収基準が引き下げられる(現在の280万円以上から、最大230万円以上へ拡大)ことが有力視されています。

② 「介護情報基盤」の稼働(2026年4月〜)

これまで紙やFAXが中心だった介護・医療の情報共有がデジタル化されます。過去のケアプランや処方薬の情報がスムーズに共有されることで、転居先や新しい施設でも、より適切なケアをすぐに受けられるようになります。

③ 介護報酬改定と処遇改善

介護職員の深刻な不足を補うため、2026年度に臨時の報酬改定が行われます。これにより、現場で働く方の給与が引き上げられ、サービスの質の維持・向上が図られます。


3. 介護サービス利用までの簡単4ステップ

サービスを受けるには、まず市区町村への「申請」が必要です。

  1. 相談・申請: 市区町村の窓口(地域包括支援センターなど)へ。

  2. 訪問調査: 調査員が自宅を訪れ、心身の状態を確認。

  3. 審査・判定: コンピュータ判定と主治医の意見書に基づき「要介護度」を決定。

  4. ケアプラン作成: ケアマネジャーと相談し、どのようなサービスを週に何回使うか計画を立て、利用開始。


4. 主なサービス内容と自己負担の目安

受けられるサービスは多岐にわたります。

サービスタイプ具体例
自宅で受ける訪問介護(ホームヘルプ)、訪問看護、訪問入浴
通って受けるデイサービス、デイケア(リハビリ)
泊まって受けるショートステイ
施設に入居する特別養護老人ホーム、有料老人ホーム
環境を整える手すりの設置(住宅改修)、車椅子のレンタル
  • 自己負担: 利用した総費用の1割〜3割を支払います。

  • 負担の軽減: 月々の支払いが高額になった場合は「高額介護サービス費」制度により、上限を超えた分が払い戻されます。


まとめ:早めの情報整理が「もしも」を救う

介護保険制度は数年ごとに見直しが行われており、負担額や受けられるサービスが変化します。2026年はデジタル化や負担増の議論など、大きな転換点となっています。

大切なのは、「いざという時にどこへ相談すればいいか」を知っておくことです。ご自身やご家族のこれからの生活に備えて、一度「お住まいの地域の地域包括支援センター」をチェックしてみることをおすすめします。

介護保険の具体的な「申請書類」の準備や、「要介護認定」の基準について、より詳しくお知りになりたいですか?


トップページ