厚生年金は「高いだけ」じゃない?国民年金と比較してわかった、最強の保障内容と受取額を増やす出口戦略
「毎月の給料から引かれる厚生年金、高すぎて正直しんどい……」
「自営業の友達はもっと安いのに、なんで会社員だけこんなに引かれるの?」
そんな風に不満を感じたことはありませんか?確かに、給与明細で大きな存在感を放つ厚生年金保険料は、家計にとって重い負担です。しかし、実は厚生年金は、見方を変えれば**「日本で最も効率が良く、保障が手厚い最強の保険」**と言っても過言ではありません。
ただ「高い」と嘆くか、その仕組みをフル活用して将来の受取額を最大化するか。その差は、制度を知っているかどうかで決まります。
この記事では、国民年金(基礎年金)と比較した厚生年金の圧倒的なメリットから、将来の年金を劇的に増やすための「出口戦略」まで、専門用語を噛み砕いて徹底解説します。
1. 厚生年金 vs 国民年金!実は会社員が「圧倒的にトク」な3つの理由
「保険料が高い」というイメージが先行しがちな厚生年金ですが、その中身を国民年金と比較すると、驚くほど充実していることがわかります。
① 保険料は実質「半額」で済んでいる
厚生年金の最大の特徴は、**労使折半(会社と本人が半分ずつ出し合う)**という仕組みです。
比較のポイント
国民年金(自営業など): 全額が自己負担。
厚生年金(会社員など): 支払っている額と同じ金額を「会社」が上乗せして納付してくれている。
つまり、あなたの将来の年金のために、会社が毎月数万円の「ボーナス」を積み立ててくれているようなもの。これは自営業者にはない、会社員だけの特権です。
② 「2階建て」構造で受取額が倍増
日本の年金制度はよく「2階建て」に例えられます。
1階部分: 国民全員が受け取る「老齢基礎年金」
2階部分: 厚生年金加入者だけが上乗せでもらえる「老齢厚生年金」
自営業者が1階部分しか持たないのに対し、厚生年金加入者は自動的に2階建てになります。令和5年度の平均支給額を見ても、国民年金が月約5.6万円なのに対し、厚生年金(基礎年金含む)は月約14.6万円と、2.5倍以上の差が開いています。
③ 「障害・遺族保障」の範囲が桁違いに広い
年金は老後のためだけではありません。「もしも」の時の保障も、厚生年金は最強です。
障害年金: 国民年金は「1級・2級」の状態にならないと支給されませんが、厚生年金ならより軽度の「3級」や「障害手当金」までカバーされます。
遺族年金: 亡くなった時に家族が受け取れる額も、厚生年金の方が圧倒的に手厚く設定されています。
2. 年金を劇的に増やす!「出口戦略」3つの鉄則
支払った保険料の元を取るどころか、大きな利益に変えるためには、受取時の「戦略」が欠かせません。
鉄則1:受給開始を遅らせる「繰下げ受給」
最もシンプルで強力な方法が「繰下げ受給」です。原則65歳の受取開始を1ヶ月遅らせるごとに、年金額は0.7%ずつ増額されます。
70歳まで遅らせる: 42%アップ!
75歳まで遅らせる: 84%アップ!
一度増額された割合は一生涯変わりません。現在の低金利時代において、これほど高利回りで確実な「資産運用」は他に存在しません。
鉄則2:家族がいるなら「加給年金」をチェック
厚生年金に20年以上加入している人が、65歳になった時点で年下の配偶者や子供がいる場合、**「加給年金」**という家族手当が加算されます。
その額は年間約40万円(配偶者の場合)。配偶者が65歳になるまで支給されるため、年齢差があるほど大きな恩恵を受けられます。
鉄則3:長く働いて「加入月数」を稼ぐ
厚生年金には「70歳まで加入できる」というルールがあります。60歳以降も再雇用などで働き続け、厚生年金に加入し続けることで、将来の受取額は着実に増えていきます。
3. 「高い」を「資産」に変えるマインドセット
厚生年金保険料を「ただの税金」と考えるのはもうやめましょう。
会社が半分投資してくれている
終身でもらえる(長生きリスクへの最強の備え)
インフレ(物価上昇)に合わせて受取額が調整される
これだけの条件が揃った民間保険は存在しません。今の支払額が多いということは、それだけ「将来の安定したキャッシュフロー」を買っているということなのです。
まとめ:あなたの将来は「今の理解」で決まる
厚生年金は、正しく理解すれば「高い」どころか「非常にコストパフォーマンスの良い制度」です。
労使折半で会社が半分負担してくれていることに感謝する
障害・遺族保障という、自分と家族を守るセーフティネットとして活用する
繰下げ受給などの出口戦略を立て、受取額を最大化させる
まずは自分の「ねんきん定期便」を確認し、将来いくらもらえるのかを把握することから始めてみてください。
次のステップとしておすすめのアクション
「ねんきんネット」に登録して、将来の受給額をシミュレーションしてみる。
自分の会社に「確定拠出年金(iDeCoや企業型DC)」があるか確認し、さらなる上乗せ(3階建て)を検討する。