保険証コピーのマスキングはどこまで必要?記号・番号を隠す理由と正しい提出ルール
「本人確認書類として保険証のコピーを提出してください」と言われた際、そのままコピーを取って渡していませんか?実は現在、健康保険証のコピーを提出する際には、特定の情報を隠す「マスキング」が法律で義務付けられています。
「なぜ自分の番号を隠さなければならないの?」「どこまで消せば正解?」と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、保険証コピー時の正しいマスキング箇所や、なぜ記号・番号を隠す必要があるのかという法的背景、そして失敗しない提出ルールを分かりやすく解説します。プライバシーを守りながら、スムーズに手続きを進めるための知識を身につけましょう。
1. 保険証コピーで隠すべき「4つの項目」
結論から言うと、本人確認書類として保険証のコピーを提出する場合、以下の4つの情報を付箋やマスキングテープ、黒塗りなどで隠す必要があります。
記号(事業所整理記号)
番号(被保険者番号)
保険者番号
二次元コード(QRコード) ※記載がある場合
隠さなくて良い項目
一方で、以下の情報は本人確認のために必要な項目であるため、隠さずにそのまま提出します。
氏名
生年月日
住所(記載がある場合)
交付年月日
保険者名称(例:全国健康保険協会、〇〇健康保険組合など)
2. なぜ「記号・番号」を隠さなければならないのか?
2020年10月から施行された「健康保険法」の改正により、プライバシー保護の観点から**「告知制限」**というルールが設けられました。
無断で情報を集めることが禁止された
以前は、保険証の記号や番号を控えることで、その人の勤務先や所得水準、過去の通院歴などの機密性の高い個人情報にアクセスしようとする悪質なケースが懸念されていました。
現在では、医療保険の手続き以外の目的(銀行の口座開設やレンタルショップの入会など)で、事業者がこれらの番号を収集・保管することは原則として禁止されています。
なりすまし被害の防止
被保険者番号は、あなた個人を特定する非常に強力なIDです。これが流出してしまうと、第三者があなたになりすまして行政サービスを悪用したり、個人情報をさらに引き出したりするリスクが高まります。そのため、「番号は隠して提出する」のが現代のスタンダードなマナーとなっています。
3. 正しいマスキングのやり方と注意点
「ただ隠せばいい」と思って適当に処理してしまうと、再提出を求められることもあります。以下の手順で丁寧に行いましょう。
確実な隠し方
原本に付箋を貼る: 保険証の原本の「記号・番号・保険者番号・QRコード」の上に、透けない付箋や紙を置いて固定します。
コピーを取る: その状態でコピー機にかけます。
確認: コピー後の紙を見て、該当箇所が完全に隠れているか確認します。
※コピーを取った後に、マジックで塗りつぶす方法でも問題ありませんが、裏側に透けて見えないよう注意が必要です。
やってはいけないNG例
原本をマジックで塗る: 保険証そのものは公的な証明書です。原本を汚したり、文字が読めないように加工したりすると、保険証として無効になってしまいます。
透けて見える: 事務的な不備とみなされるだけでなく、結局情報が漏れてしまうため、必ず厚手の紙や濃い色のテープを使いましょう。
必要な情報を消す: 氏名や生年月日を隠してしまうと、本人確認書類としての役割を果たせなくなります。
4. 会社への提出時はマスキング不要?
ここで迷いやすいのが「自分の勤めている会社」に提出する場合です。
勤務先への提出は「そのまま」でOK
あなたが勤めている会社(勤務先の人事・総務担当者)は、あなたの社会保険料の計算や給付手続きを行うために、健康保険の記号・番号を知る正当な権利と義務があります。
そのため、入社時や扶養追加の手続きなどで会社に保険証の写しを出す際は、マスキングをする必要はありません。
取引先や外部サービスへの提出は「必須」
一方で、仕事で取引先に身分証を出す場合や、個人の契約で民間のサービス(携帯電話の契約、不動産の賃貸など)を利用する場合は、必ずマスキングを行いましょう。
5. デジタル化時代の被保険者番号
最近では、スマートフォンの画面で保険証情報を提示する機会も増えています。
オンライン提出(アップロード)の場合
ウェブサイトやアプリで保険証の画像をアップロードする際は、撮影した写真に対してスマートフォンの編集機能(マークアップ)を使用し、該当箇所を塗りつぶした状態で送信するのが一般的です。
多くのサービスでは「記号・番号を隠してください」という注意書きが表示されますので、必ず指示に従いましょう。
6. まとめ
保険証のコピーを提出する際のマスキングは、自分の大切な個人情報を守るための「自己防衛」です。
隠すのは「記号」「番号」「保険者番号」「QRコード」の4つ
理由は「健康保険法」による告知制限とプライバシー保護のため
原本は汚さず、コピーの段階で加工する
このルールを知っておくだけで、窓口でのやり取りがぐっとスムーズになります。「番号は隠すのが当たり前」という意識を持って、正しく安全に手続きを行いましょう。
次にやっておくと便利なこと
「毎回マスキングするのが面倒……」という方は、マイナンバーカードを本人確認書類として活用するのも一つの手です。マイナンバーカードなら表面のコピーだけで済み、保険証のような複雑なマスキングルールを気にせずに済む場面が増えています。この機会に、身分証としての使い分けを検討してみてはいかがでしょうか。
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