育休中のボーナスは社会保険料が「全額免除」?手取りを数十万円増やすための取得条件を解説
「育休を取ると収入が減って生活が苦しくなる…」そんな不安を抱えていませんか?実は、賢く制度を利用すれば、**ボーナス(賞与)にかかる社会保険料が「全額免除」**になり、結果として手取り額が数十万円単位で増えるケースがあるのです。
特に、額面の大きいボーナス時期に育児休業をぶつける「戦略的な育休取得」は、共働き世帯にとって最強の家計防衛術とも言われています。
この記事では、育休中に賞与の社会保険料が免除される具体的な条件や、法改正による注意点、そして**「手取りを最大化させるためのポイント」**を分かりやすく解説します。
1. 育休中の「社会保険料免除」という強力なメリット
通常、ボーナスからは「健康保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」などが引かれ、額面の約2割〜3割が手元に残りません。しかし、育児休業期間中は、以下の特別なルールが適用されます。
本人負担も会社負担も「ゼロ」
育休期間中の社会保険料は、本人負担分だけでなく、会社負担分も免除されます。驚くべきことに、免除されている期間中も「保険料を支払ったもの」として扱われるため、将来受け取る年金額が減る心配もありません。
どのくらい手取りが増えるのか?(シミュレーション)
例えば、ボーナスの額面が 100万円 の場合:
通常時の社会保険料(約15%):約15万円の控除
育休免除適用時:0円
つまり、同じ100万円のボーナスでも、育休中であれば手元に残るお金が15万円も増える計算になります。これを知っているか知らないかで、家族の貯蓄額に大きな差が出ます。
2. 【重要】ボーナスの保険料が免除される「2つの条件」
「ボーナス月に1日だけ育休を取ればいいの?」と思うかもしれませんが、実は2022年の法改正により、ルールが厳格化されました。現在は、以下のいずれかを満たす必要があります。
条件①:月末時点で育休を取得し、かつ期間が「1ヶ月超」である
ボーナスが支給される月の末日に育休を取得しており、かつその育休期間が連続して1ヶ月を超える場合、その月の賞与にかかる保険料が免除されます。
例: 6月15日から7月20日まで育休を取得(1ヶ月超)
→ 6月末日に在籍しているため、6月支給のボーナスは免除対象!
条件②:同月内に開始・終了し、かつ「14日以上」取得する(※毎月の給与のみ)
こちらは主に「毎月の給与」に関するルールです。同じ月の中に育休の開始日と終了日がある場合、14日以上の育休を取得していれば、その月の「月給」に対する保険料が免除されます。
※ただし、ボーナス(賞与)の免除については、上記の「1ヶ月超」のルールが優先されるため注意が必要です。
3. 「パパ育休」でボーナスの手取りを最大化する戦略
最近注目されている「産後パパ育休(出生時育児休業)」などを利用して、戦略的にボーナス時期に休みを合わせるパパが増えています。
狙い目は「ボーナス支給月」を含む1ヶ月強
例えば、12月にボーナスが出る会社であれば、12月1日から1月5日まで育休を取得するとします。
月末(12/31)に育休中である
期間が1ヶ月を超えている
この2条件をクリアするため、12月の高額なボーナスにかかる社会保険料がまるまる免除されます。
住民税や所得税はどうなる?
所得税: 育休中の給与や賞与に対しても、非課税にはなりませんが、社会保険料が免除された後の金額に対して計算されるため、結果的に安くなります。
住民税: 前年の所得に対して課税されるため、育休中も支払いは続きます。ここはキャッシュフローとして準備しておく必要があります。
4. 育休手当(育児休業給付金)との組み合わせが最強
社会保険料が免除されるだけでなく、雇用保険から**「育児休業給付金」**が支給されます。
育休開始〜6ヶ月: 休業前賃金の67%
6ヶ月以降: 休業前賃金の50%
「67%しか出ないのか…」と思うかもしれませんが、「社会保険料が免除される」「所得税がかからない」というメリットを合わせると、実質的な手取り額は休業前の約8割まで回復します。
これにボーナスの保険料免除が加われば、働いている時と遜色ない、あるいはそれ以上の現金が手元に残るケースもあるのです。
5. 知っておきたい「注意点」と「落とし穴」
手取りが増えるからといって、メリットばかりではありません。以下の点には留意しましょう。
会社とのコミュニケーション
「ボーナスの社会保険料を浮かせたいので、この期間で休みます」と露骨に伝えると、周囲の理解を得にくい場合があります。あくまで「育児に専念するための期間」として、業務の引き継ぎをしっかりと行い、円満に取得することが大切です。
雇用保険料は免除されない
健康保険や厚生年金は免除されますが、雇用保険料だけは免除されません。 育休中に給与や賞与が発生した場合は、その額に応じた雇用保険料が引かれることを覚えておきましょう。
6. まとめ:制度を賢く使って、ゆとりのある育児を
育休中のボーナスにかかる社会保険料免除は、国が認めた正当な制度です。
ボーナス月の末日を含むように取得する
期間を「1ヶ月超」に設定する
この2点を押さえるだけで、数十万円単位の節約が可能になります。浮いたお金を子供の教育資金や、育児中の利便性を高める家電の購入に充てるなど、賢く活用してみてはいかがでしょうか。
育休は、家族の絆を深めるだけでなく、家計の構造を見直す絶好のチャンスです。
社会保険料と賞与の「手取り最大化」ガイド!ボーナスから引かれる金額を賢く抑える秘策