共済の「割戻金」に騙されないで?高齢者に忍び寄る保障減額の落とし穴と、一生涯安心な備え方
「共済は掛け金が安くて、その上お金が戻ってくるからお得!」
そんな言葉を信じて、長年共済一本で備えてきた方も多いのではないでしょうか。
確かに、決算後に余ったお金が戻ってくる「割戻金(わりもどしきん)」は、共済の大きな魅力の一つです。しかし、目先の「お得感」だけに目を奪われていると、もっとも保障が必要になる老後に「こんなはずじゃなかった……」と後悔するリスクが潜んでいます。
実は、共済には**「高齢期の保障減額」**という、加入時には見落としがちな大きな落とし穴があるのです。この記事では、共済の裏側にあるリスクを徹底解説し、人生100年時代に本当に必要な「一生涯安心な備え方」について詳しくお伝えします。
1. 割戻金の正体と、その裏に隠れたコストの真実
共済の最大のメリットとされる「割戻金」。実質の掛け金をさらに安くしてくれる嬉しい仕組みですが、これには「非営利団体だから」という理由以外にも背景があります。
割戻金は「多めに払ったお金」の精算
割戻金は、その年に支払われた共済金(保険金)が想定より少なかった場合に、余った分を加入者に返す仕組みです。つまり、最初から「少し余裕を持たせた掛け金設定」になっているとも言えます。
なぜ高齢になると「割戻金」を喜んでいられないのか
共済の多くは、若年層から高齢者まで広い範囲で掛け金を一定に保っています。しかし、当然ながら高齢になるほど病気や怪我のリスクは高まります。そのリスクをカバーするために、共済はある「厳しいルール」を設けているのです。
2. 【要注意】高齢者に忍び寄る「保障減額」の落とし穴
共済の契約内容をよく見ると、多くのプランで**「60代・70代を境にした保障内容の激減」**が明記されています。これが、共済一本で老後を迎える最大のリスクです。
70代になると保障が半分以下になることも
多くの都道府県民共済やこくみん共済 coopのプランでは、65歳や70歳を過ぎると、入院日額や死亡共済金がそれまでの半分、あるいはそれ以下に自動的に削減されます。
「入院したから共済金を請求したら、昔の半分しかもらえなかった」というトラブルは、実は非常によくある話なのです。
80代で保障が「終了」してしまうリスク
さらに深刻なのが、保障が継続できる年齢の上限です。多くの共済は80歳や85歳で保障が完全に終了してしまいます。日本人の平均寿命が延び、85歳を過ぎてからの入院や介護リスクが最大になる時期に、丸腰の状態になってしまうのです。
3. 「一生涯の安心」を手に入れるための3つの賢い戦略
「老後の保障がなくなるのは困る、でも高い保険料も払いたくない」。そんな方が取るべき戦略は、共済と民間保険の役割を明確に分けることです。
① 「一生涯のベース」は民間の終身医療保険で作る
医療保障に関しては、若いうちに民間の「終身医療保険」に加入しておくことを強くおすすめします。
メリット: 加入時の保険料が一生変わらない。保障も一生涯続く。
狙い: 70代以降、共済の保障が減ったとしても、ベースの保障が一生続く安心感を得る。
② 共済は「現役時代の上乗せ」と割り切る
子供に教育費がかかる時期や、住宅ローンの返済が重なる40代・50代。この時期だけ、安価な「共済」を上乗せして手厚くしておきます。そして、老後が近づき保障が削減される頃には、共済を解約して「終身医療保険」だけを残すというスリム化が理想的です。
③ 「先進医療特約」の重複に注意
民間保険と共済を併用する場合、高額な治療費をカバーする「先進医療特約」が両方に付いていることがあります。この特約は実際の費用しか支払われない「実損填補」に近い形が多いため、重複して加入するメリットは薄いです。どちらか一方に絞ることで、数百円の固定費をさらに削ることができます。
4. 損をしないための「見直し」タイミング
「共済の保障が減るなんて知らなかった……」と気づいた時が、もっとも若い「今」です。以下のタイミングに当てはまる方は、一度プロの視点でシミュレーションを行うべきです。
50代に突入した: 共済の保障が減額されるまで残り10年。健康なうちに一生涯の保険に切り替えられるラストチャンスです。
割戻金だけを見て加入し続けている: 「戻ってくるお金」よりも「いざという時に受け取れるお金」が足りているかを確認してください。
持病が気になり始めた: 健康状態が悪化すると、民間の手厚い保険への乗り換えが難しくなります。
5. まとめ:目先の「お得」より、未来の「確実」を
共済の割戻金は、確かに家計に優しい仕組みです。しかし、医療の進歩により「長生きのリスク」が高まっている現代において、高齢期の保障減額は致命的な弱点になりかねません。
「共済は現役時代のサブ、民間保険は一生涯のメイン」
このバランスを意識して、今のうちに保障内容を整理しておくことが、本当の意味での家計防衛術です。割戻金の数千円に惑わされず、数十年後の自分を守るための選択をしていきましょう。
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