もらいきるよりお得?「再就職手当」の計算シミュレーションと、損をしないための転職エージェント活用術


「失業保険は最後までもらいきらないと損」

「早く就職が決まると、残りの給付金が消えてしまうのがもったいない」

そんな風に考えて、あえて転職活動のペースを落としていませんか? 実は、その考え方はトータルの収入で考えると大きな損失につながっているかもしれません。

失業保険には、早期に再就職を決めた人を対象とした**「再就職手当」**という制度があります。これは、残りの受給日数の最大70%を「お祝い金」として一括で受け取れる仕組みです。

この記事では、再就職手当の計算シミュレーションから、受給するための絶対条件、そして手当を確実にもらいつつ年収アップを叶える「転職エージェント活用術」までを徹底解説します。


1. 再就職手当とは?「もらいきる」よりお得な理由

再就職手当は、失業保険(基本手当)の受給残日数をたっぷり残して安定した職業に就いた場合に支払われる手当です。

なぜ「もらいきる」よりお得と言えるのでしょうか? 理由は3つあります。

  1. 「給料」+「手当」のダブル収入:失業保険を待つよりも、早く働き始めて「給料」をもらいつつ、さらに「まとまった一時金(手当)」を手にする方が、生涯賃金は圧倒的に高くなります。

  2. 社会復帰が早いほどキャリアに有利:離職期間(ブランク)が長くなるほど、転職市場での価値は下がる傾向にあります。

  3. 非課税でもらえる:再就職手当は「非課税所得」です。所得税や住民税がかからないため、額面がそのまま手元に残る非常に効率の良い収入です。


2. 【計算シミュレーション】いくらもらえる?

再就職手当の金額は、**「基本手当日額 × 支給残日数 × 給付率」**で決まります。給付率は、残りの日数によって以下のように変わります。

  • 残日数が3分の2以上:残日数の 70%

  • 残日数が3分の1以上:残日数の 60%

具体的な計算例

(条件:30歳、基本手当日額 6,000円、所定給付日数 90日の場合)

① 残り60日で就職が決まった場合(3分の2以上)

  • 計算:6,000円 × 60日 × 70% = 252,000円

② 残り30日で就職が決まった場合(3分の1以上)

  • 計算:6,000円 × 30日 × 60% = 108,000円

このように、早く決まれば決まるほど、もらえる金額は跳ね上がります。もし「もらいきる」ために3ヶ月休んだ場合、その間の収入は失業保険のみですが、早期就職なら「3ヶ月分の給料 + 約25万円の手当」が手に入るのです。


3. 再就職手当をもらうための「8つの鉄則」

「せっかく内定が出たのに、条件を満たしていなくて手当がもらえなかった……」という悲劇を防ぐため、以下の条件は必ずチェックしてください。

  1. 待機期間(7日間)が経過していること

  2. 支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あること

  3. 離職した前の会社への再就職でないこと(資本関係がある会社もNG)

  4. 自己都合退職による給付制限がある場合、最初の1ヶ月間は「ハローワーク」または「許可を受けた職業紹介事業者」の紹介で就職すること

  5. 1年を超えて勤務することが確実であること

  6. 雇用保険の被保険者になっていること

  7. 過去3年以内に再就職手当を受け取っていないこと

  8. 受給資格決定(離職票提出)前に採用が内定していないこと

特に注意が必要なのは、「4」の給付制限期間中の就職ルートです。


4. 損をしないための「転職エージェント活用術」

自己都合退職の場合、給付制限の最初の1ヶ月間は、知人の紹介や求人サイトからの直接応募で決まってしまうと、再就職手当がもらえません。

そこで賢く活用したいのが、「厚生労働大臣の許可を受けた職業紹介事業者」である転職エージェントです。

転職エージェントを使うメリット

  • 手当の対象になる:許可を受けたエージェント経由の採用であれば、給付制限期間の初期であっても再就職手当の対象となります。

  • 非公開求人で年収アップ:ハローワークにはない高年収・好条件の求人を扱っているため、手当だけでなく「入社後の給料」自体を上げられる可能性が高まります。

  • 入社日の調整が可能:エージェントが企業との間に入ってくれるため、「再就職手当の条件を満たす日程」で入社日を調整しやすくなります。

「手当をもらいたいから、わざと内定を遅らせる」といったリスクを負う必要はありません。プロのアドバイザーに相談しながら、最短ルートで最高の手当と条件を勝ち取りましょう。


5. もし早期就職後に給料が下がったら?「就業促進定着手当」

再就職手当をもらった後、さらなる「お宝制度」があるのをご存知でしょうか? それが**「就業促進定着手当」**です。

これは、再就職後の賃金が、前職の賃金よりも低くなってしまった場合に、その差額を補填してくれる制度です。

「やりたい仕事だけど給料が下がるのが心配……」という方でも、この制度を知っていれば安心して新しい一歩を踏み出せます。再就職手当を受けた人で、半年間働き続ければ申請可能です。


6. まとめ:スピード就職こそが最強のマネー戦略

失業保険は「休むための権利」ではなく、「次のステップへ進むための準備資金」です。

  • 早期就職なら、数十万円単位の「再就職手当」が非課税で手に入る

  • 給付制限中の転職は、認定されたエージェントを活用するのが鉄則

  • 給料が下がっても「就業促進定着手当」でカバーできる可能性がある

「もらいきる」ことに執着して時間を浪費するよりも、再就職手当を賢く獲得し、新しい職場でキャリアを積み上げる方が、1年後の預金残高には大きな差がついているはずです。

まずは自分の支給残日数を確認し、信頼できる転職エージェントに登録して、最高の結果を引き寄せましょう!



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