パートでも30万円もらえる?65歳以上の失業保険「高年齢求職者給付金」計算シミュレーション


「週に数回のパート勤務だけど、辞めたら失業保険ってもらえるの?」

「65歳を過ぎて退職したら、一体いくら手元に入るんだろう……」

そんな不安や疑問を抱えているパートタイマーの方は少なくありません。「正社員じゃないから」「年齢がいっているから」と、もらえるはずの給付金を諦めてしまうのは非常にもったいないことです。

実は、65歳以上のパート職員であっても、条件さえ満たせば**「高年齢求職者給付金」として、まとまった金額を受け取ることができます。人によっては30万円近く**受給できるケースもあるのです。

この記事では、パート勤務の方が65歳以降に辞めた際、いくらもらえるのかを具体的なシミュレーションを交えて徹底解説します。損をしないための計算方法を知って、退職後の資金計画に役立てましょう。


1. パートでも受給できる!クリアすべき2つの条件

「パートだから対象外」ということはありません。65歳以上で退職した際に「高年齢求職者給付金」をもらうための条件は、主に以下の2つです。

① 週20時間以上働いて「雇用保険」に入っていること

お給料の明細を見て、「雇用保険料」が数十円〜数百円引かれていれば大丈夫です。週20時間以上の勤務契約であれば、原則として雇用保険に加入しているはずです。

② 辞める前の1年間に、通算6ヶ月以上働いていること

過去1年間のうちに、雇用保険に加入して働いた期間が合計で半年以上あればOKです。同じ職場でなくても、合算して半年以上あれば受給資格が得られます。

もちろん、「これからも働きたい」という意欲があることが前提ですが、パートの方でもこれだけの条件で受給の権利が発生します。


2. 「いくらもらえる?」を決める2つの要素

もらえる金額は、あなたの**「直近の給料」「働いていた期間」**の2つで決まります。

要素①:働いていた期間(支給日数)

65歳以上の給付金は、雇用保険に入っていた期間に応じて、一括でもらえる日数が決まっています。

  • 1年未満: 30日分

  • 1年以上: 50日分

    ※多くのパート先で1年以上勤めていれば、最大の50日分をもらうことができます。

要素②:直近6ヶ月の給料(基本手当日額)

退職する直前6ヶ月間の給料(残業代などを含み、ボーナスは除く)の合計を180で割った金額(賃金日額)の、**約50%〜80%**が「1日あたりの金額」となります。給料が低いほど、もらえる割合(給付率)が高くなる仕組みです。


3. 【計算シミュレーション】パートならいくらもらえる?

それでは、具体的なケースでシミュレーションしてみましょう。

ケースA:しっかり働くパートさんの場合

  • 月収: 15万円

  • 勤続年数: 3年(50日分)

  • 計算結果: * 賃金日額:5,000円

    • 1日あたりの給付額:約4,000円

    • 合計受給額:約200,000円

ケースB:フルタイムに近いパートさんの場合

  • 月収: 22万円

  • 勤続年数: 5年(50日分)

  • 計算結果:

    • 賃金日額:約7,333円

    • 1日あたりの給付額:約5,800円(上限付近)

    • 合計受給額:約290,000円

このように、月20万円程度の収入があるパートさんであれば、30万円近い金額を一度に受け取れる可能性があるのです。退職後の数ヶ月分の生活費としては、非常に大きな金額ではないでしょうか。


4. 年金をもらっていても、1円も減額されない!

65歳以上のパートさんが一番心配されるのが、「給付金をもらったら、今もらっている年金が減るのではないか?」という点です。

安心してください。65歳以降にもらえる「高年齢求職者給付金」は、年金と100%併用可能です。

65歳未満の失業保険(基本手当)は、受給中に年金が止まってしまうルールがありますが、65歳以上の方限定のこの給付金にはその制限がありません。年金を全額受け取りながら、プラスアルファで失業保険も全額受け取れる、非常に優遇された制度なのです。


5. 「もっとお得に」受給するための賢いヒント

少しでも受給額を減らさないために、以下のポイントに注意しましょう。

「1年」の境界線を意識する

もし今の職場で働き始めて「11ヶ月」で辞めようとしているなら、あと1ヶ月だけ頑張って「1年」に到達させてください。もらえる日数が30日から50日へと一気に増えるため、受給額が1.6倍以上変わります。

退職日の翌日から1年以内に手続きを

この給付金には有効期限があります。退職してから1年以上経過してしまうと、1円ももらえなくなってしまいます。ハローワークへの申請は、退職後「離職票」が届いたらすぐに行うのがベストです。

住民税や健康保険の支払いに充てる

退職した翌年は、前年の収入に基づいた住民税や、健康保険料の支払いがやってきます。一括でもらえるこの給付金は、それらの支払いに充てる「予備費」として置いておくと、精神的な余裕が生まれます。


6. まとめ:パートの退職、ハローワークに行かないのは損!

「パートだし、大した金額にはならないだろう」という思い込みは禁物です。

65歳以上の高年齢求職者給付金は、長年パートとして頑張ってきたあなたへの「ご褒美」ともいえる制度です。

  • 週20時間以上ならパートでも対象

  • 1年以上の勤務なら50日分の一時金

  • 年金とのダブル受給が完全に可能

  • 金額は最大で30万円前後になることも!

もしあなたが「辞めた後も、短時間でいいから新しい仕事を探したい」と考えているなら、受給する権利は十分にあります。

まずは自分の給与明細を確認して、雇用保険に入っているかチェックしてみてください。そして退職が決まったら、堂々とハローワークの門を叩きましょう。あなたのセカンドライフを支える大切な資金が、そこには待っています。




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