39歳と40歳の「保険適用」の分かれ道|採卵回数無制限の罠と、後悔しないための最短不妊治療スケジュール
「不妊治療の保険適用、40歳になると何が変わるの?」
「39歳のうちに始めておけば、ずっと保険で続けられる?」
不妊治療に取り組むカップルにとって、2026年現在も「年齢の壁」は避けて通れない最重要課題です。特に39歳から40歳への境界線は、国の保険制度において天国と地獄ほどの差がつく運命の分かれ道。
「もっと早く知っていれば…」と後悔する人を一人でも減らすために、今回は保険適用の回数制限の仕組み、意外と知られていない「採卵無制限」の落とし穴、そして最短で結果を出すためのスケジュール術を詳しく解説します。
1. 【結論】39歳と40歳、保険適用の「回数」がこれだけ違う
不妊治療(体外受精・顕微授精)の保険適用には、**「治療開始時の女性の年齢」**によって回数制限が設けられています。
| 治療開始時の年齢 | 保険で移植できる回数 | 備考 |
| 39歳まで | 1子につき 6回 | ゆとりを持って挑戦可能 |
| 40歳以上43歳未満 | 1子につき 3回 | 失敗が許されない厳しい制限 |
| 43歳以上 | 0回(全額自費) | 1回50万〜100万円の負担 |
「40歳の誕生日前日」が運命の締め切り
重要なのは「移植した日」ではなく、**「治療計画を立てた日(同意した日)」**の年齢です。39歳11ヶ月で治療計画をスタートさせれば、40歳になってからの移植も「6回枠」が適用されます。この数日の差が、将来的に数百万円の費用の差となって跳ね返ってきます。
2. 意外な落とし穴!「採卵回数は無制限」という言葉の罠
よく「保険診療では採卵回数に制限はない」と言われます。これは事実ですが、手放しで喜べる話ではありません。ここには、多くの人が見落としがちな**「出口の罠」**が隠されています。
移植できなければ意味がない
保険の回数制限は、あくまで「胚移植(卵を戻すこと)」に対してかかります。
採卵を何度繰り返しても保険は効きます。
しかし、いざ卵を戻そうとしたときに、40歳以上でスタートした人は「3回」しかチャンスがありません。
40代は「卵の質」との戦い
年齢が上がると、採卵できても「良好な胚」が得られる確率が下がります。回数無制限だからと採卵を繰り返しているうちに、気づけば保険適用の年齢上限(43歳未満)を過ぎてしまい、一度も移植できないまま全額自費へ移行せざるを得ないケースも少なくありません。
3. タイムリミットから逆算する「最短スケジュール」の立て方
39歳、あるいは40歳から治療を始めるなら、のんびりしている時間はありません。最短ルートを通るための「戦略的スケジュール」を意識しましょう。
① 検査と同時に「治療計画」を作成
最初の数ヶ月を「タイミング法」だけで費やすのはリスクです。39歳以上であれば、初診からステップアップを視野に入れ、早めに保険診療の「治療計画」を医師と作成しましょう。
② 「貯卵(ちょらん)」の戦略を相談する
保険診療では原則、凍結した卵がある状態での次の採卵は認められていません(※自治体やクリニックの判断によります)。しかし、1回の移植で成功するとは限りません。残された回数と年齢を考慮し、どのタイミングで「攻め(移植)」に転じるか、医師との綿密なシミュレーションが必要です。
③ 先進医療を惜しまない
「タイムラプス培養」や「SEET法」など、妊娠率を高めるとされる先進医療を組み合わせることで、貴重な保険の移植回数を無駄にせず、最短距離を目指します。
4. もし保険の回数を使い切ったら?「その後」の資金繰り
40代で治療を始め、保険の3回(あるいは6回)を使い切ってしまった場合、翌月からは1回100万円近い「自費診療」の世界が待っています。
助成金の再確認: 2026年現在、一部の自治体では保険終了後の自費診療に対しても、独自の助成金を出している場合があります。
医療ローンとクレジットカード: 高額な自費診療に備え、ポイント還元率の高いカードや低金利の医療ローンを比較検討しておくことも、立派な終活ならぬ「妊活」の一部です。
5. メンタルケア:年齢の数字に振り回されないために
「39歳だから」「もう40歳だから」と数字ばかりを追いかけると、心身ともに疲弊してしまいます。
不妊治療の保険適用はあくまで「手段」であり、目的は「納得のいく形で家族を迎えること(または治療に区切りをつけること)」です。お金のシミュレーションを完璧に済ませたら、あとはプロ(医師)を信じ、パートナーと手を取り合って進むことが、結果として良い成果に繋がります。
まとめ:今、あなたができる最善の選択
39歳と40歳。この1年の差は、不妊治療においてあまりにも巨大です。
誕生日の確認: 次の誕生日まであと何ヶ月ありますか?
クリニック選び: 保険診療の実績が豊富で、先進医療を併用できる病院ですか?
スピード感: 「まずは検査だけ」ではなく「治療計画の作成」まで一気に進められますか?
迷っている時間は、卵子の若さを削る時間でもあります。もしあなたが今、境界線上にいるのなら、今日中に専門クリニックの予約を入れること。それが、数年後のあなたを笑顔にする唯一の方法です。