失業保険をもらう前に決まったら損?「再就職手当」の受給条件と手続きの落とし穴


「失業保険を申請する前に次の仕事が決まってしまった……。これって、もらえるはずの手当を捨てたことになって損なのかな?」

「ハローワークで手続きをする前に内定が出た場合、何か得する方法はないの?」

せっかく雇用保険を払ってきたのだから、辞めたタイミングで少しでも手当を受け取りたいと思うのは当然の心理です。結論から言うと、ハローワークへ行く前に再就職が決まってしまった場合、残念ながら「失業保険(基本手当)」も「再就職手当」も受け取ることができません。

しかし、もしあなたが「これからハローワークに行こうとしている」あるいは「手続きを済ませた直後に内定が出た」という状況なら、大きなチャンスがあります。

この記事では、失業保険をもらう前に就職が決まりそうな方が、1円でも多く手当を受け取り、損をしないための具体的な対策と注意点を詳しく解説します。


「再就職手当」とは?失業保険を使い切らないほうが得をする理由

失業保険は「仕事を探している期間」の生活を支えるものですが、実は**「早く再就職した人ほど得をする」**仕組みになっています。それが「再就職手当」です。

1. 残った日数の最大70%がまとめてもらえる

失業保険の受給手続きをした後、所定給付日数を多く残して就職が決まると、残りの日数の60%〜70%が「再就職手当」として一括で支払われます。

2. 「お祝い金」は非課税

再就職手当は税金がかからないため、額面がそのまま手元に残ります。再就職後の給料に加えて、まとまった現金が手に入るため、新生活の準備資金として非常に大きなメリットになります。


知らないと1円ももらえない!受給のための「絶対条件」

再就職手当を受け取るには、いくつかの厳しいハードルがあります。特に「タイミング」を間違えると、権利をすべて失うことになるので注意が必要です。

落とし穴1:ハローワークへ行く前に内定が出ていないか

最も多い失敗が、**「ハローワークに求職申込をする前に採用が決まってしまう」**ことです。

手当を受け取るためには、まずハローワークへ行き「失業の状態」であることを確認してもらう必要があります。この手続き(受給資格決定)の前に内定が出てしまうと、その時点で「失業」とはみなされず、手当の対象外となります。

落とし穴2:「待機期間」の7日間は働いてはいけない

ハローワークで手続きをした後の最初の7日間は「待機期間」と呼ばれます。この期間中にアルバイトをしたり、新しい仕事を始めてしまったりすると、受給の権利が認められません。たとえ1日だけの研修であっても、入社日は待機期間明けにする必要があります。

落とし穴3:1年以上の雇用が見込まれること

再就職先での契約期間が1年未満(派遣や短期契約など)の場合は、再就職手当の対象になりません。「更新の可能性がある」と証明できれば認められるケースもあるため、契約内容は事前に確認しておきましょう。


損をしないための「受給スケジュール」必勝法

これから転職活動をする、あるいは内定が出そうな方が、最大限に手当を受け取るための具体的な流れをまとめました。

  1. 退職したらすぐにハローワークへ行く

    まずは離職票を持ってハローワークへ行き、「求職申込」と「受給資格決定」を済ませてください。これがすべてのスタートラインです。

  2. 7日間の待機期間をクリアする

    この1週間は、一切の仕事をせずに「完全な失業状態」で過ごします。

  3. 内定通知や入社日は「待機期間後」にする

    企業側に入社日を調整してもらう際は、この待機期間が終わった後の日付に設定するのが鉄則です。

  4. 自己都合退職なら、最初の1ヶ月間の応募経路に注意

    自己都合の場合、給付制限の最初の1ヶ月間は「ハローワークまたは許可を受けた紹介事業者」経由での就職でないと手当が出ないというルールがあります。知人の紹介や直接応募を考えている方は、タイミングに注意しましょう。


もし「再就職手当」がもらえなかったら、期間は無駄になる?

もし条件に合わず、再就職手当がもらえなかったとしても、絶望する必要はありません。

失業保険の手続きをせず(または受給せず)に再就職した場合、前の会社での雇用保険加入期間は、新しい会社へ引き継ぐことができます。(※前職の退職から1年以内に再就職した場合)

これにより、将来もしまた退職することになった際、加入期間が「通算」されるため、もらえる日数が長くなるというメリットがあります。「今回はもらわずに、将来のために貯金した」と考えるのも、一つの賢い選択です。


まとめ:賢い受給は「初動の速さ」で決まる

失業保険や再就職手当で損をしないための最大のポイントは、**「内定が出る前に、ハローワークでの手続きを済ませておくこと」**です。

  • 早く決まったら「再就職手当」でボーナスを狙う。

  • じっくり探すなら「基本手当」で生活を守る。

  • 手続き前に決まったら「期間の合算」で将来に備える。

どのパターンになっても、制度を正しく理解していれば「損をした」と後悔することはありません。今の自分の状況に合わせて、最も有利な選択をしてください。

自分に受給資格があるかどうか不安な方は、まずは離職票が届くのを待たずに、ハローワークへ相談に行ってみることをおすすめします。


失業保険は一度もらうと次はいつ?再受給の条件と損をしない受け取り方



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