雇用保険被保険者証は「コピー」でOK?転職先への提出方法と、原本を渡してはいけない理由


転職が決まると、新しい会社からさまざまな書類の提出を求められます。その中でも「雇用保険被保険者証」について、「これって原本を渡すべき?」「コピーでもいいの?」と迷ってしまう方は少なくありません。

結論から言うと、多くの企業ではコピーの提出で問題ありません。 しかし、これには明確な理由と、稀に原本が求められるケース、そして「原本を安易に渡してはいけない理由」が存在します。

今回は、スムーズな入社手続きのために知っておきたい、雇用保険被保険者証の正しい提出方法と取り扱いの注意点を詳しく解説します。


雇用保険被保険者証は「コピー」で良い理由

一般的に、会社が手続きで必要としているのは、書類そのものではなく、そこに記載されている**「雇用保険被保険者番号(11桁の数字)」**です。

ハローワークで雇用保険の資格取得手続きを行う際、この番号が正しく入力されていれば、過去の加入履歴と統合され、継続して保険期間がカウントされます。そのため、番号が正確に確認できる状態であれば、コピー(またはスキャンデータ)で事足りるのです。

最近では、ペーパーレス化を進める企業も増えており、スマートフォンのカメラで撮影した画像を専用のシステムにアップロードする形式も一般的になっています。


原本を渡してはいけない(手元に置くべき)理由

かつては、会社が従業員の雇用保険被保険者証の原本を預かり、退職時に返却するという慣習がありました。しかし、現在では**「本人による保管」**が推奨されています。

なぜ原本を手元に置いておくべきなのでしょうか。

1. 紛失のリスクを避けるため

会社が預かっている間に、担当者の交代やオフィスの移転などで紛失してしまうリスクはゼロではありません。いざ退職して失業給付を受けようとした時に「書類が見当たらない」となると、再発行の手続きが必要になり、給付が遅れる原因となります。

2. 公的な身分証明書としての役割

雇用保険被保険者証は、あなたが労働者として適切に雇用保険に加入していることを証明する公的な書類です。自分のキャリアや権利を証明する大切な書類は、自分自身で管理するのが基本です。

3. 次の転職や副業で必要になる

将来的に別の会社へ移る際や、一定の条件で副業を始める際にも、この番号が必要になります。原本が手元にあれば、いつでも即座に対応できます。


例外的に「原本」を求められるケース

企業の運用ルールによっては、現在でも「原本提出」を求められることがあります。

  • 社内規定で原本管理が決まっている場合: 伝統的な企業や、管理を徹底している企業では、紛失防止の名目で預かる運用を続けていることがあります。

  • ハローワークへの直接持参: 手続きの担当者がハローワークの窓口へ直接書類を持っていく際、原本の提示を求められるケースを想定して預かることがあります。

もし原本の提出を求められた場合は、**「退職時には必ず返却してもらえるか」**を確認し、念のため自分でもコピーや写真を撮って手元に控えておくことを強くおすすめします。


転職先への正しい提出ステップ

トラブルなく手続きを終えるための、具体的な提出の流れを確認しましょう。

ステップ1:提出方法の確認

入社前に届く「入社手続のご案内」などの資料をよく読みましょう。「コピー可」と書かれているか、提出形態(紙なのかデータなのか)をチェックします。記載がない場合は、コピーを持参し「原本の提示が必要ですか?」と尋ねるのがスマートです。

ステップ2:コピーの取り方

紙で提出する場合は、以下の点に注意してコピーを取ります。

  • 全体が鮮明に写っているか: 四隅が切れていないか確認します。

  • 番号が読み取れるか: 最も重要な11桁の番号が、かすれたり隠れたりしていないかチェックしてください。

ステップ3:原本の保管

コピーを提出した後の原本は、年金手帳やマイナンバーカードと一緒に、大切に保管してください。


もし原本を紛失してしまったら?

「コピーを取ろうと思ったら、原本がない!」という場合でも焦る必要はありません。

雇用保険被保険者証は、お近くのハローワークで簡単に再発行が可能です。

  • 場所: 居住地や勤務地に関わらず、全国どこのハローワークでもOK。

  • 必要なもの: 運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類。

  • 費用・時間: 手数料は無料で、窓口が空いていれば即日発行してもらえます。

再発行したものをコピーして提出すれば、転職先の手続きに影響が出ることはありません。


まとめ

雇用保険被保険者証は、転職先への提出は**「コピー」で十分であり、自分の権利を守るためにも「原本は手元で保管」**するのが現代のスタンダードです。

会社から原本を求められた際も、まずはコピーで対応可能か相談し、預ける場合は必ず控えを取っておきましょう。大切な書類を正しく管理することは、社会人としての信頼にもつながります。

スムーズな入社手続きを済ませて、新しい職場での一歩を安心して踏み出してください。


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